3行要約
- 非営利民間団体の登録における会員基準は、現在も「非営利民間団体支援法」第2条の常時構成員100人以上です。 50人に引き下げる改正案が2026年4月に発議され、8月に行政安全委員会小委員会に付託されましたが、まだ通過・公布はされていません。
- 改正案は、通過時期も施行日も決まっていません。 来年の補助金公募を狙うのであれば、改正を待つよりも現行の登録要件で準備を進める方がスケジュールが確実です。
- 会員数は、会則の会員資格、加入申込書、会員名簿が互いに一致していなければ、認められにくいです。 これに加えて、直近1年以上の公益活動実績と事務所の使用を証明する書類を揃えて、市・道(広域自治体)に登録を申請します。
目次
- 「50人に変わる」という記事の一行
- 非営利民間団体の登録要件6項目と常時構成員100人
- 50人への緩和改正案、現在はどこまで来ているか
- 会員61名から104名まで、会則から見直した理由
- 公益活動実績1年と事務所の使用証明
- 登録申請と現地調査、登録証まで
- 行政士事務所の業務内容
- 非営利民間団体の登録前に確認すべきリスト
1. 「50人に変わる」という記事の一行

IncheonのSongdoで活動している行政士です。仕事の中で出会ったあるエピソードをご紹介します。
法律が変わるというニュースは、実際に変わる日よりもずっと早く広まります。9月初旬に受け取ったメールも、そのようなニュースから始まりました。
メールには記事のスクリーンショットが1枚添付されていました。「非営利民間団体の会員要件、100人から50人へ」というタイトルでした。その下に質問が続いていました。「私たちの会員は61人なのですが、もう登録申請をしてもいいのでしょうか? 来週、市役所に書類を出す予定です。」
送り主はYeonsu-guで海岸清掃のボランティアグループを率いる20代後半の女性でした。昼間は環境分析会社で水質試料を扱う研究員として働き、週末には会員たちとSongdoや南洞区の海岸を回り、ゴミ拾いをしていました。グループは2024年の春に職場の同僚数人で始めたもので、現在は月に2回、定期的な活動を行っています。
登録を急いだ理由は明白でした。トングや手袋、ゴミ袋などの消耗品を、これまでは会費や運営陣の個人マネーで購入してきましたが、参加人数が増えるにつれて、一度の活動にかかる費用が大きくなりました。運営陣の一人は結婚準備で出費が重なり、これ以上は負担できないと言っていました。来年初めの公益活動支援事業の公募に応募するためには、まず非営利民間団体の登録を済ませなければなりませんでした。
問題はその記事でした。記事が扱っていたのは国会に提出された改正案であり、まだ法律ではありませんでした。
2. 非営利民間団体の登録要件6項目と常時構成員100人

非営利民間団体の登録は、法人を作る制度ではありません(法人も、法人格のない団体も登録できます)。許可を受ける制度でもなく、登録要件を満たしていれば登録できる制度です。ただし、登録要件を満たしているという点は、書類で証明しなければなりません。
「非営利民間団体支援法」第2条は、非営利民間団体の登録要件を以下の6項目と定めています。
① 事業の直接的な受益者が不特定多数であること ② 構成員相互の間で利益分配を行わないこと ③ 特定の政党や公選職の候補者を支持・支援または反対すること、あるいは特定の宗教教義の伝播を主な目的としないこと ④ 常時構成員数が100人以上であること ⑤ 直近1年以上の公益活動実績があること ⑥ 法人格のない団体は、代表者または管理人がいること
このグループは、①②③⑥については問題ありませんでした。海岸清掃は特定の会員のためではなく、海岸を使うすべての人のための活動であり、会費はすべて消耗品と保険料に使われました。代表も会則に従って選出されていました。
懸念されるのは④と⑤でした。特に④の「常時構成員」は、単に人数を数えるだけの問題ではありませんでした。会則において誰を会員と定めているか、その人が実際に加入しているか、会員名簿に氏名・生年月日・住所・加入日が確認できるか、といった点も併せて見られます。オンラインカフェの加入者や行事の参加者名簿だけでは、常時構成員の根拠としては不十分です。
登録は「非営利民間団体支援法」第4条に従って行います。事業範囲が2つ以上の市・道(広域自治体)にまたがり、2つ以上の市・道に事務所を置く団体は、主な公益活動を主管する中央行政機関に、その他の団体は主な事務所がある市・道に登録します。このグループは活動地域と事務所がともにIncheon内であったため、Incheon広域市に申請するケースでした。
3. 50人緩和改正案、現在はどこまで来ているのか

メールを受け取った日の改正案から確認しました。
記事で扱われていたのは、2026年4月8日に発議された「非営利民間団体支援法」の一部改正法律案(議案番号 2218183)でした。内容は3点でした。登録要件の常時構成員を100人以上から50人以上に引き下げ、補助金に運営費を含められるようにし、国・公有財産を無償で使用できる根拠を設けることです。
段階は以下の通りでした。2026年8月24日に国会行政安全委員会に上程され、小委員会に移り審査を待っている状態でした。この記事を書いている時点でも法律は改正されておらず、現行の法律がそのまま適用されます。
改正案が法律になるには、小委員会の審査、常任委員会の議決、法制司法委員会の体系・字句審査、本会議の議決、公布を経てなければなりません。公布された後も、施行日は法律の附則で別途定める場合が多くあります。小委員会で内容が変更されたり、他の法案と統合されたりすることもあります。
電話でこの内容をそのまま伝えました。今、61名で申請すると現行の登録要件に合致せず、却下される可能性が高く、却下記録が残ると次の申請の際に説明すべき事項が一つ増えることになります。
選択肢は二つでした。
- 改正を待つ方法:会員を増やさなくても済みますが、いつ改正されるか分かりません。来年の公募スケジュールに間に合うか保証できません。
- 現行の登録要件で準備する方法:常時構成員100人を実際に揃えなければなりませんが、準備が整う日を自分たちで決めることができます。
代表は一日考えてみると言いました。翌朝届いた返事は短いものでした。「100人に合わせてみます。でも、実際に一緒に活動している人は100人を超えています。」
そこで、名簿に載っていない実際の参加者から確認することにしました。
4. 会員61名から104名まで、会則から見直した理由

予約した日に代表と総務が一緒に来られました。総務は30代前半の男性で、団体の会計と活動日誌を担当していました。二人が持ってきた資料は、会則、会費の納付履歴、活動写真のフォルダ、そして毎月の参加者を記した出席表でした。
出席表を見ると、代表の言う通りでした。直近1年間で3回以上活動に参加した人が118名でした。しかし、会員名簿には61名しかいませんでした。
原因は会則にありました。団体を設立した際に作成した会則には、「正会員は年会費を納付した者とする」という一行しかありませんでした。年会費を口座で支払った人だけを会員名簿に載せており、現場で現金で消耗品代を補填したり、会費なしで継続的に参加したりしている人は「参加者」として残ったままになっていました。
ここでやるべきことを3つに定めました。
① 会則の会員資格の整備
会員資格を「加入申請書を提出し、運営委員会の承認を受けた者」に改定し、会費は会員の義務として別途定めました。会則の改定は、会則の定めに従い総会の議決を経る必要がありました。定期総会は年末であるため、会則の臨時総会招集規定に基づき、2週間後に臨時総会を開催しました。総会議事録には、出席者署名簿と開催時の写真を添付しました。
② 加入申請書は実際の日にちで
出席表に載っていた人々に加入の意思を確認しました。この過程で総務から一つの提案がありました。長く参加している人は、加入日を最初に活動した日にしておこうというものでした。この提案は採用しませんでした。加入申請書を作成した日が加入日であり、日付を遡って記載すると、会員名簿全体の信頼性を損なうことになるからです。活動経歴は、出席表と活動日誌で別途示せば十分でした。
③ 会員名簿の再作成
加入申請書を受け取った順に、氏名・生年月日・住所・加入日を記入して会員名簿を新しく作成しました。連絡が取れない人や加入を希望しない人は入れませんでした。3週間かけて加入申請書が集まり、会員は104名になりました。
加入申請書を受け取る際、ちょっとした出来事がありました。工房のテーブルの上に積み上げられていたボランティア用ベストが、すべてLサイズだったのです。新しく加入した大学生の一人がベストを試着してみると、袖を二度折り上げて「これ、毛布ですね」と言い、その日、総務のメモ帳に「ベスト S・M 追加」と記されました。
5. 公益活動の実績1年と事務所の使用証明

会員数の問題が解決すると、次は直近1年以上の公益活動の実績でした。
活動期間自体は2年を超えており十分でした。ただ、写真フォルダは日付ごとに保存されているだけで、どこで何をしたのかという記録がありませんでした。登録書類では、活動期間だけでなく、活動内容が不特定多数のための公益活動であることが示されていなければなりません。
総務が書いてきた活動日誌と写真の撮影日を照らし合わせ、公益活動実績書を作成しました。回ごとに日付、場所、参加人数、回収量、代表写真1枚を入れました。回収量は、総務が毎回携帯用秤で測った記録があったため、そのまま転記しました。区役所と共に行ったビーチクリーン行事2回については、区役所の告知画面をあわせて添付しました。
事務所についても触れなければなりませんでした。団体の住所は、これまで代表が住んでいるオフィステルでした。居住用スペースを事務所として使用している場合、実地調査において団体の事務所として認められるのが難しくなります。ちょうど会員の一人がYeonsu-guで木工工房を運営していたため、工房の一角にある机と収納棚を団体の事務スペースとして使うことにしました。工房の運営者から使用承諾書を受け取り、団体の備品をそこへ移して、実際に使用する空間にしました。書類上の住所を移すだけでは、実地調査で説明が難しいためです。
6. 登録申請と実地調査、登録証まで

書類は次のように準備しました。
- 非営利民間団体登録申請書
- 会則(改正会則、割印)
- 臨時総会議事録(出席者署名簿・写真を含む)および前年度総会議事録
- 当該年度および前年度の事業計画書・収支予算書、前年度決算書
- 団体紹介書および公益活動実績書
- 会員名簿(104名)および加入申込書の写し
- 事務所使用承諾書
収支予算書は、会費収入と消耗品・保険料の支出だけを記していた従来の帳簿を、項目別に改めて分けました。来年の公募で補助金を受ける場合、予算書と決算書を同じ基準で合わせなければならないため、最初から消耗品、安全用品、ボランティア保険料、広報物として項目を決めておきました。
9月の最終週にIncheon広域市に登録を申請しました。申請後、担当公務員が工房を訪れて実地調査を行い、収納棚に整理されたトングとベスト、活動日誌の原本を確認しました。会員名簿から無作為に数名を選び、加入申込書の原本も確認しました。日付を実態通りに記していたことが、この場でそのまま確認されました。
処理期間は実地調査を含めて20日以内です。補完要請はなく、申請18日目に登録証が発行されました。
登録証を受け取った日、代表に一つ付け加えました。登録後も常設の構成員と公益活動の登録要件を継続して備えていなければならず、名称・代表者・所在地・主な事業が変わった場合は登録変更を申請しなければならないということです。改正案が通過したら、その時に変わった基準を改めて確認すればよいのです。
7. 行政士事務所の業務内容

非営利民間団体の登録は書類の数が多くないように見えますが、会則と会員名簿、総会議事録、実績書が互いに一致していなければなりません。今回の事例でも、問題は会員数ではなく、会則の一行でした。
黄允相(ファン・ユンサン)行政士事務所は、非営利民間団体の登録に関して以下の業務を行います。
- 非営利民間団体の登録要件の事前点検(常設の構成員、公益活動の実績、事務所)
- 会則の整備案作成および総会議事録の作成
- 会員名簿・加入申込書の様式整理
- 事業計画書・収支予算書・決算書、団体紹介書、公益活動実績書の作成
- 登録申請書の作成と提出代行、実地調査の準備
- 登録後の名称・代表者・所在地の変更に伴う登録変更申請
法令の改正案のように、まだ確定していない内容については、現在の段階でのみ確認して案内いたします。案件ごとに登録要件の充足状況が異なるため、個別の確認が必要です。
8. 非営利民間団体登録前の確認リスト

登録証が発行された翌週も、集まりはいつも通り海岸へ向かいました。変わったことといえば、ベストのサイズが3種類になったことと、来年の公募スケジュール表が総務の机に貼られたことくらいでした。
法改正のニュースは嬉しいものですが、改正案が法律として成立するまでには時間がかかります。待っている間にできる準備は、現時点でも同様に必要です。
非営利民間団体の登録を準備される場合は、まず以下を確認してください。
- 改正案と現行法律の区別: 50人への緩和は国会で審議中の改正案です。今申請すると、常設構成員100人以上の基準が適用されます。
- 会則の会員資格: 会則で定めた会員資格と、実際の会員名簿が一致しているかを確認します。会費の納入のみを会員と定めている場合、実際の活動人数と差が出る可能性があります。
- 加入日は実際の日付で: 加入申請書と会員名簿の加入日は、実際の日付を記入します。活動経歴は、出席表や活動日誌で別途示します。
- 直近1年以上の公益活動実績: 日時・場所・参加人数・内容が整理された実績書と写真を照らし合わせます。
- 事務所の使用証明: 住居用スペースの代わりに、実際に使用している事務スペースと使用承諾書を準備します。
Incheon・Songdoでボランティアグループや市民団体の非営利民間団体の登録を準備されている方は、書類を提出する前に、まずは会則と会員名簿を一致させておくことをお勧めします。
似たような状況について疑問がある場合は、お気軽にお問い合わせください。
理解を助けるために再構成したものであり、特定の人物や事件とは関係ありません。

